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【初心者必見!】自宅の庭を美しく変える造園の基本5ステップ

「自宅の庭をもっと素敵にしたい」「草だらけの庭をなんとかしたい…」——

そんな思いから庭づくりを始めようと考える方も多いのではないでしょうか?
いざ取りかかろうとすると、「どこから手をつければいいの?」「道具は?デザインは?植物は?」と迷ってしまうのが現実です。


本記事では、造園のプロセスを5つの基本ステップに分け、初心者でも自宅の庭を美しく整える方法をわかりやすく解説します!

  1. ステップ1:庭の現状を観察・記録する
  2. ステップ2:基本構造を整える(地面・水はけ・動線)
  3. ステップ3:植栽・石材・木材で演出する
  4. ステップ4:メンテナンスで美しさを保つ
  5. よくある質問(Q&A)
  6. まとめ:自然と暮らす庭は、誰でもつくれる
目次

ステップ1:庭の現状を観察・記録する

自宅の庭づくりを始める際、最初にやるべきことは「今の庭をよく観察し、その状態を把握すること」です。これは家づくりでいう「土地調査」と同じで、成功する庭づくりには欠かせないステップです。

日当たり、風通し、水はけをチェックしよう

まず注目したいのが、自然環境の三大要素です。

  • 日当たり:1日のうち、どこに何時間日が当たるか?植物の成長に大きく関わります。
  • 風通し:風が通る場所・滞る場所を確認。風通しが悪いと病害虫が発生しやすくなります。
  • 水はけ:雨の後に地面が乾くまでの時間を観察。水が溜まりやすい場所は改善が必要です。

おすすめ:晴れの日と雨上がりの両方でチェックすると、より正確に状況を把握できます。

植物の現状、地面の状態、害虫の有無をメモする

次に、庭に既にある植物や地面の様子を細かく観察しましょう。

  • 植物:すでに生えている木や草花の種類、大きさ、健康状態を確認。
  • 地面:地面の硬さ、草の量、土壌の色や質(粘土質か砂質か)をチェック。
  • 害虫:アリ、ナメクジ、コガネムシなどの害虫がいないか注意して見ましょう。

👉 ポイント:「北側に○○の木がある」「ここは苔が多い」「この辺はいつもぬかるむ」など、言葉と数値(例:日照時間)をできるだけ具体的に記憶・記録しておくと便利です。

ステップ2:基本構造を整える

庭づくりにおいて、いきなり植物を植え始めるのはNG。建物に基礎があるように、庭にも「構造の骨格」づくりが必要不可欠です。このステップでは、「整地」「排水」「園路(導線)」という三大要素を整理します。

地面の整地(雑草取り・傾斜調整)

まずは、庭全体の地面を「使いやすく、安全に整える」ための作業です。

✅ 雑草取りと表土の整備

  • 雑草は根ごと抜いておくことで、後の施工や植栽がスムーズになります。
  • 表面の土はレーキやスコップでならしておきましょう

✅ 傾斜の調整

  • 地面は建物の方に水が流れないように、少し外向きの傾斜(1〜2%)をつけるのが基本です。
  • DIYの場合、水準器・水平器・水糸などを使って、簡易的にレベル出しするだけでもOK。

💡 整地の段階で排水性・安全性が大きく左右されます。“なんとなく平ら”は失敗のもとです。


水はけの確保(暗渠や砕石での排水路)

水が溜まりやすい庭では、植栽が根腐れしやすく、苔や虫も発生しがち。そんな時は排水改善が必須です。

🛠 暗渠排水(あんきょはいすい)とは?

  • 地中にパイプ(塩ビ管)や砕石を埋設し、地面に染み込んだ水を排水する方法。
  • 市販の「透水管」+「防草シート」+「砕石」で簡易施工も可能。

💡 DIYでできる簡易排水方法

  • よく水がたまる部分に砕石を敷き詰めた溝をつくる
  • 雨水マスと接続することでさらに効果的。

📌 注意:粘土質の土壌では特に水はけ対策が重要です。改善せずに植えると、植物が枯れてしまうケースも。


人が歩く導線(園路)の位置を決める

家と庭、物置と畑、テラスと門扉など、人の動き(動線)を意識した園路設計が、庭の使いやすさを左右します。

🚶 園路をつくる基本ポイント

  • **最短距離より、景色が変わる“カーブ導線”**がおすすめ。
  • 飛び石・砂利・枕木・レンガなど、素材の選択も自由度が高い。

🧭 園路の通し方アイデア

  • 「メイン導線」+「サブ導線」を分けると、歩きやすく整然とした印象に。
  • 植栽と組み合わせることで、**視線のコントロール(見せ場づくり)**も可能になります。

🌱 園路は庭の“動脈”です。どこをどう歩くかによって、庭全体の機能と印象がガラリと変わります。


👉 ポイント:造園の骨格は「構造」で決まる。構造が整ってこそ、植物も活きる。
このステップでしっかり基盤を整えておくことで、後の植栽・演出が引き立ち、手入れもぐっとラクになります。

ステップ3:植栽・石材・木材で演出する

整地・排水・導線が整ったら、いよいよ庭の見た目と雰囲気をつくる「演出」のステップです。植栽(植物)・石材・木材を組み合わせて、機能性と美しさを両立する空間をつくりましょう。

初心者におすすめの庭木・下草・多年草

庭づくり初心者でも扱いやすく、長く楽しめる植物の一例です。

🌳 庭木(シンボルツリー向き)

  • アオダモ:繊細な葉と落葉の美しさが魅力
  • ヤマボウシ:花と紅葉が楽しめ、剪定も楽

🌿 下草・グラウンドカバー

  • ギボウシ(ホスタ):日陰でも美しい葉を展開
  • リュウノヒゲ:踏圧に強く、雑草抑制にも◎

🌼 多年草(宿根草)

  • ラベンダー:香りと虫除け効果あり
  • クリスマスローズ:冬〜春にかけて花を咲かせる

📌 ポイント:1年草よりも多年草・宿根草を中心に選ぶと、手間がグッと減ります。


石・砂利・ウッドを使った雰囲気づくり

植栽だけでなく、「素材」も庭の印象を左右する重要な要素です。

🪨 石材の使い方

  • 自然石の飛び石:歩道として+風情を演出
  • 大きな景石(けいせき):シンボル的に配置
  • 割栗石・化粧砂利:マルチングや足元の整理にも

🌲 木材・ウッド系素材

  • 枕木:園路や花壇の仕切りとして活用
  • ウッドチップ:柔らかい雰囲気+雑草防止
  • ウッドフェンス:目隠しや背景づくりに有効

💡 素材は「自然素材」「人工素材(防腐処理済)」のどちらかを使い分けると、メンテナンスや風合いに差が出ます。


手入れのしやすさも考えて選ぶ

庭は**“育てて楽しむ”空間**ですが、あまりに手間がかかりすぎると継続が難しくなります。

  • 雑草が生えにくい構造にする(防草シート+砂利・下草)
  • 剪定が少ない樹種・低木中心に配置
  • 自動水やりシステムや雨水タンクの設置も視野に入れる

👉 ポイント:見た目だけでなく、ローメンテナンス設計を意識することが継続のコツ。


ステップ4:メンテナンスで美しさを保つ

庭づくりの最終ステップは、日々のメンテナンス。完成した庭も、放置してしまえばすぐに荒れてしまいます。無理のない範囲で「ちょっとした習慣」を積み重ねていきましょう。

剪定のタイミングと頻度

  • 落葉樹:冬〜春(休眠期)に基本剪定
  • 常緑樹:年2回程度(春と秋)を目安に整枝
  • 花木:開花後すぐに軽く剪定すると形が整いやすい

📝 使う道具:剪定ばさみ・刈込ばさみ・ノコギリ(太枝用)


水やりと施肥の基本

  • 水やり:朝 or 夕方にたっぷりと。夏は回数を増やし、冬は控えめに。
  • 施肥:春と秋の年2回が基本。緩効性肥料や有機肥料が扱いやすい。

🌿 ポイント:水は“量”より“頻度と深さ”が重要。浅く頻繁にやると根が弱くなります。


害虫対策・季節ごとのチェックリスト

  • 害虫:アブラムシ、カイガラムシ、コガネムシなどに注意
  • 予防:混植、株元の整理、風通しの確保が効果的
  • 季節の手入れ:落葉拾い、寒肥・防寒、夏の強剪定などを年ごとにスケジューリング

📅 年間カレンダーを作っておくと便利!

👉 ポイント:庭は「育てる空間」。手をかけるほど、愛着も深まる。


よくある質問(Q&A)

Q1. 予算はどれくらい必要?

→ DIYなら数万円〜20万円程度
→ プロに依頼すると50〜200万円以上の幅があります(面積・内容によって変動)。

Q2. 道具はどこで揃える?

ホームセンター、Amazon、園芸専門店などで揃います。
→ 基本道具:スコップ、剪定ばさみ、作業手袋、防草シート、メジャーなど。

まとめ:自然と暮らす庭は、誰でもつくれる

自宅の庭は、単なる空き地ではありません。
少しずつ手をかけることで、日常に自然の豊かさが広がり、心のゆとりが育まれる空間になります。
今回紹介した5ステップをベースに、ぜひあなただけの庭づくりを始めてみませんか?

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この記事を書いた人

長野県で造園業を営んでいます。
自然農法との出会いをきっかけに、自然と調和する庭のあり方を模索するようになりました。
土地の声に耳をすましながら、石を据え、木を植え、暮らしの風景を整える日々。
この場所「yamanami.」では、造園・園芸・伝統建築・パーマカルチャーの知恵を織り交ぜ、
庭という小さな山並みからはじまる、豊かな暮らしのかたちを発信していきます。

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